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【PINOTプロジェクト vol.03】ワインと地域の物語を、誰に届ける?ペルソナと調査から見えたこと

こんにちは。ドマノマドのたかみです。

和歌山ワイナリープロジェクトのブランド設計は、いよいよ戦略構築のフェーズに入りました。
今回は、事業の方向性とターゲット設定を明確にするために、クロスSWOT分析とSTP分析を実施しました。


目次

クロスSWOT分析とは?

SWOT分析は、Strength(強み)・Weakness(弱み)・Opportunity(機会)・Threat(脅威)の4つの視点から、自社の状況を整理するフレームワークです。
クロスSWOTでは、それぞれを掛け合わせて、攻め・守り・改善・回避の具体的な戦略を導き出します。

クロスSWOT分析から導いた主な戦略

  • 日本ワイン × 国産志向」→ プレミアム国産ワインとしてブランディング
  • 希少性 × 海外ワイン人気」→ 数量・地域限定の付加価値訴求
  • 大阪からの近さ × 地方の過疎化」→ 都市部住民向けの“体験型特別感”
  • ストーリー性 × 気候変動」→ 自然農法・有機農の取り組みを発信

具体的な打ち手としては以下のようなものが挙がりました。

  • クラファン活用(共感型支援の獲得)
  • 畑×宿泊×食の体験パッケージ
  • ぶどうの木オーナー制度
  • 地域ボランティア/アグリテック導入
  • 試飲イベントやフィードバック型プロモーション
  • 自治体とのPR連携や補助金活用
  • 加工品(ジュース/ジャム)による多角展開

STP分析とは?

STP分析は、ブランドの届け先を明確にするための基本設計図です。

  • Segmentation(市場の細分化)
  • Targeting(ターゲットの選定)
  • Positioning(ポジショニング)

今回は、明確なターゲット像を描くため、ターゲティングまでを行いました。


見えてきたターゲット像

以下のような傾向を持つ人物像が浮かび上がってきました。

  • 30〜50代の都市部ファミリー層
  • 小学生の子どもがいる
  • 教育・自然体験への関心が高い
  • 無印良品・Patagoniaなど価値消費志向
  • SNSよりもnote・アメブロなどで信頼できる体験談を重視
  • 体験を通じた豊かさを家族と共有したい

ペルソナ:Aさん(38歳/大阪市在住)

これまでの分析と定性情報をもとに、代表的なペルソナを設計しました。

しかし、ペルソナは講座生一人一人違う形で設定を進めていきました。さまざまな仮説やリサーチから導き出されたそれぞれのペルソナ像。切り口もさまざまでしたので、この記事ではほんの一例をご紹介させていただきます。

基本プロフィール

  • 年齢:38歳
  • 性別:女性
  • 居住地:大阪市内のマンション
  • 家族構成:夫(42/転勤なし)・長女(小4)・長男(年長)
  • 世帯年収:800万円(共働き)
  • 車:アウトドア仕様、荷物が多く積めるタイプ

価値観・行動傾向は?

  • 休日は家族でキャンプやハイキングへ
  • モノより体験を重視し、子どもの感受性を育てたい
  • 「自然とふれあう機会が少ない」ことに課題意識
  • 「商業的ではない、本物の体験」を子どもに与えたい
  • noteやアメブロでリアルな体験談を調べて行動
  • 「ふるさとがない」からこそ田舎との関係を築きたい
  • 社会貢献性やストーリーに共感しやすい

定量調査で見えてきた傾向

さらに、このペルソナ像に近い層に向けて「定量調査(アンケート)」も実施しました。

調査概要

  • 期間:2025年6月30日
  • 地域:東京都、神奈川、三重、滋賀、京都、大阪、兵庫、奈良、和歌山
  • 対象:30代〜60代の既婚・子ありの男女
  • サンプル数:1,000名(30代182名/40代302名/50代465名/60代51名)

主な質問項目(一部抜粋)

  1. 昨年、何回国内旅行をしましたか?
  2. 旅行先は都市部?地方?
  3. 誰と旅行することが多いですか?
  4. 自然を感じる場所に行く頻度は?
  5. 熊野古道の自然や文化に興味は?
  6. 「和歌山・熊野古道だからこそ体験したいこと」は何か?(複数回答可)

現在、分析を進めている段階ですが、「家族と一緒に自然の中で特別な体験をしたい」というニーズが、定性的・定量的両面から強く見えてきています。


今回のフェーズでは、ペルソナの設定や定量調査を通して、「誰に届けるべきか」が感覚だけでなく、確かな根拠を持って見えてきたように感じています。
一人の人物像を描くだけでなく、数字や声を重ねることで、ブランドの届け先にリアリティと手応えが生まれました。ストーリーや想いだけではなく、現実の暮らしや関心に寄り添うこと。
そのための分析や対話のプロセスが、ブランディングにおいてどれほど大切かを、あらためて実感した時間でした。

次回予告:ブランドコンセプト設計へ

次回は、今回のペルソナと調査結果をもとに、いよいよブランドの核となるコンセプト設計に入ります。
誰に・どんな価値を・どんな言葉で届けるのか?
ブランドの「心」をカタチにしていきます。


ブランディングのご相談、随時受付中です

私たちドマノマドでは、地域の魅力や事業者の想いを丁寧に言語化・デザインし、伝わるカタチにしていくお手伝いをしています。

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この記事を書いた人

神奈川県川崎市のブランドデザイン会社「株式会社ドマノマド」代表取締役。2012年に富士通に入社し、8年間プロダクトデザイナーとして従事。2年連続で保活に敗れたことをきっかけに自宅を子どもと働けるシェアスペースにして起業。女性・ママデザイナーのためのスクール事業、ブランドデザイン会社としてロゴやホームページなどのブランドデザイン制作事業を展開。

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