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箱根の一軒家を“アートの拠点”に。民泊×ギャラリーという新しい挑戦|ART STAY HAKONE ブランドネーミング&ロゴ事例(神奈川・箱根)

  • HAZY LABOサイトデザイン
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「この場所から、箱根のアート旅を始めてほしいんです」
ご相談をくださったのは、箱根で一軒家の民泊兼アートギャラリーを始めたいというご夫婦でした。

ギャラリーといっても、建築家が設計した美術館のような施設ではなく、ごく普通の一軒家。
それでも、「ここをアートが生まれる場所にしたい」という想いに、強く心が動かされました。

私たちは、施設名のネーミング開発とロゴ制作、資料テンプレート制作、そして空間の世界観づくりをお手伝いさせていただきました。
この記事では、ゼロから「アートが根づく場」を形にしていくプロセスと、その裏側にあるブランド戦略をご紹介します。


目次

「ギャラリーに見えない家を、アートの発信地にしたい」——依頼の背景

プロジェクトの舞台は、箱根・強羅エリアの一軒家。
ギャラリー機能を持たせつつ、アーティストの活動拠点としても、企業の研修施設としても使える民泊を立ち上げたいというご相談でした。

最大の課題は、「伝わり方」でした。
・どんな施設なのか?
・誰が、どう使えるのか?
・なぜ、ここに来る価値があるのか?

施設名からロゴ、そしてインテリアまで、ブランドとしての「一貫したメッセージ」が求められていました。


リサーチと設計|誰の、どんな旅に寄り添う施設なのか?

まず私たちは、市場リサーチ・競合調査をもとに、この施設のポジションを明確化していきました。

出所:日本政府観光局(JNTO)
  • インバウンド需要の高まりと「日本らしさ」への関心
  • ゲストハウスや旅館との違い(自然・伝統・体験の軸)
  • アーティスト向けアトリエとしての差別化可能性
  • 快適性(清潔さ・Wi-Fi・言語対応)+感性に響く空間性

こうした視点から「訪れる人が、“旅の中で自ら表現したくなるような場所”」という方向性が見えてきました。

世界観の提案|ブランドポジショニングをどこにとるか?

ヒアリングとリサーチから導き出した世界観を、A〜Cの3案に分けてご提案しました。

近隣の宿泊施設もリサーチし、独自のポジショニングを探っていきました。

● コンセプトA:THE ミュージアムハウス

美術館のような直線的でジオメトリックな空間に、木の温もりをプラス。
アートに囲まれて、心地よく過ごせる“もう一つの我が家”をイメージ。

● コンセプトB:五感で楽しむアートの庵

自然に溶け込むような静謐な空間で、心と五感を研ぎ澄ます滞在。
箱根の自然と共鳴する、瞑想的な時間を想起させるデザイン。

● コンセプトC:NEON JAPAN-日本のポップカルチャーを、ここから。

アニメの聖地でもある箱根。今や日本らしさはアニメや漫画などの「ポップカルチャー」がその代表格。

エキゾチックなネオンカラーと日本の一般的な家屋が融合する現代的な世界観。

最終的には、「アートを暮らしの中に感じられること」と「滞在中に自分自身も表現者になる体験」を両立できるコンセプトAが採用されました。

ブランドネーミングとロゴに込めた想い

■ 名前は“ART STAY HAKONE”

ブランド名には、わかりやすさ・検索性・親しみやすさを重視しました。
特に「Aから始まる名前」にすることで、検索やリスト表示で上位に来やすく設計。

タグライン(ブランドのコアメッセージ)は、
「箱根発、アート行き。」

この場所を出発点に、表現や発見の旅が始まってほしい——
そんな想いを、短く強く伝えています。


■ ロゴに込めたストーリー

ロゴの構成は、「一軒家の民泊」「飾られたアート」「家族の個性」を表現した4つの窓。
窓の奥行きと遠近感を使い、「ここを起点に世界が広がっていく」イメージを表現しています。

また、ロゴタイプのフォント設計や余白も、視認性とリズム感を重視。
日常の中にアートが溶け込むような、ミニマルでありながらあたたかみのあるデザインに仕上げました。


まだ何もない空間に、“想像力”が芽吹いた日

施設オープン前の段階で、現地を訪問し、オーナーご夫妻と一緒にワークショップを開催しました。

今後プロジェクトをご一緒していく上でのそれぞれの想いを共有し、どんな人にどんな価値を届けたいか?一泊二日の合宿で話し合いました。

印象的だったのは、小学生の子どもたちが、普段は手放さないスマホを置いて、石に絵を描き始めたこと。
それを誰に言われるでもなく、イベントとして立ち上げて、おもてなししようとする子までいて——

「アートって、教えられるものじゃなくて、自分の中から出てくるものなんだな」
ということを、子どもたちが自然に教えてくれたように思います。

この空間に必要なのは、正しさよりも“余白”でした。
どんな人でも、どんな世代でも、創作意欲が自然に湧いてくるような「余白のあるデザイン」を軸に、空間やツールのトーンを統一していきました。


今後の展望とメッセージ

ART STAY HAKONEは、いよいよプレオープンを控えています。
まだこれから生まれていく“場の物語”に、私たちも継続的に伴走していく予定です。

「旅」と「表現」が交差する場所。

人がアートに触れるだけでなく、“自分も表現したくなる”ような場所。

そんな空間が、全国にもっと広がっていくといいなと思います。
私たちはこれからも、ブランドの“始まり”を形にする仕事を続けていきます。

ブランディングのはじまりを、一緒に形にしませんか?

「まだ施設はできていないけど、構想はある」
「空間に合った名前やロゴが欲しい」
「自分たちの想いを、きちんと形にしたい」

そんな想いを抱えている方へ、私たちは“ゼロから伴走”するブランディングサポートを行っています。

ネーミング、ロゴ、資料デザイン、空間の世界観、イベント設計まで——
「こんなこと相談してもいいのかな?」という段階から、どうぞ気軽にご連絡ください。

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この記事を書いた人

神奈川県川崎市のブランドデザイン会社「株式会社ドマノマド」代表取締役。2012年に富士通に入社し、8年間プロダクトデザイナーとして従事。2年連続で保活に敗れたことをきっかけに自宅を子どもと働けるシェアスペースにして起業。女性・ママデザイナーのためのスクール事業、ブランドデザイン会社としてロゴやホームページなどのブランドデザイン制作事業を展開。

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